東国原知事のマニフェスト

宮崎の空は高く透き通っていて南国の青空。
日差しは東京の2倍くらいある感じです。
それでも今日は爽やかな風で秋の気配も漂います。

宮崎県主催のグリーンシート&Q−Boardセミナーで講演。
中小企業経営者を中心に参加者は30名ほど。
東国原知事マニフェストには、中小企業支援策として、グリーンシート株式公開支援が掲げられ(http://www.sonomanmakai.net/manifest/manifest4/)、県をあげてグリーンシートを活用した中小企業支援の姿勢です。
私からはグリーンシートとの特徴と社会的意義を十分にお話しました。

グリーンシートの特徴

グリーンシート*1証券取引所への上場と似た制度でありながら、年商1億円程度の中小企業でも利用できるのが特徴です。
株を売買することもできますが、売買目的の金融商品として性格よりも、新たに株式を発行して資金調達を行う場という性格が強いのも特徴です。
一般の証券市場のように利殖目的の株式投資に関心を持つ人が投資に参加する場ではなく、その会社に関心をもつ人が株主となる場です。
証券会社の顧客の多くは株に関心のある人。その会社に関心をもつ人は、証券会社の顧客よりも会社の周囲に多いのです。
そこで「拡大縁故募集」という方法で、会社の顧客、取引先、提携先、役員・社員とその家族、経営者の知人・友人等に自社のIRをして募集をします。
証券会社の役割は、投資を行う人に代わって会社の審査をし、継続的に情報開示の指導をすることです。
そして、さらに会社の事業の成長につながる資本提携先を探して株式取得を提案します。

上場しないで株式公開。グリーンシートは中小企業の成長の場

グリーンシート銘柄に指定されている会社数は現在70社。
このうち62社の主幹事をディー・ブレイン証券が務めています。
華やかな上場ではなく、堅実に事業を伸ばそうと努力する中小企業を応援する仕組み。
でありながら、上場すると同様のメリットも得られます。
4桁の証券コードが付番され、東証の運営するTDnetに適時開示。
日本証券代行が運営する金融庁認可のPTS(私設証券取引システム)で売買が行われ、株価は日本証券業協会のWEBページに日々公表されています。
企業の社会的評価は大きく向上するとともに、社員持株会等の運営を通じて社員のモチベーションも高まります。
一方、拡大縁故募集に参加するのは安定株主。市場の流動性は落ちますが、投機的な投資家は殆ど参加しないことから株価は比較的安定。
ディスクロージャーは外部委託が認められ、J−SOXは不適用なため、監査コスト等の株式公開維持コストは取引所上場の5分の1程度。
まさに中小企業が成長のために利用すべき制度なのです。

資本調達の場を20万社に拡大する。それが私の使命です。

グリーンシートを経由して証券取引所に上場した会社は、現在まで9社。
グリーンシートの最大の課題は、認知度の低さです。
より多くの人に、グリーンシートの客観的な真実の姿を伝え、利用していただくこと。
そして、4500社の上場会社に独占されてきた株式発行による資金調達の場を、多くの中小企業に広げるのが私の使命です。
全国200万社ある株式会社のうち、10%の20万社は少なくとも成長志向のはず。
日本の未来を担う中小企業が株式発行により自己資本を厚くして体力をつけ、その資金力をもって堅実かつ持続的に事業を伸ばしていくためのインフラとして、グリーンシートは重要な役割を担うはずです。

*1:日本証券業協会グリーンシートページ:http://www.jsda.or.jp/html/greensheet/                                                ディー・ブレイン証券グリーンシートページ:http://greensheet.d-brain.co.jp/