下請け中小企業にチャンス到来。

鳥取の元気企業

鳥取に出張。
47都道府県の県庁所在地で唯一、訪問していなかったのが鳥取です。
人口60万人と、日本で最も人口の少ない県でもあります。
大手自動車メーカー系列の部品メーカーを主要取引先とする研磨加工のY製作所を訪問。
エンジンのカムの円形部分の研磨に優れた技術を持っています。
これまではメーカーの注文を納期に納めるだけで精一杯でったのが、自動車の生産調整で受注が激減。
そこで初めて積極的な営業活動を行ったところ、家電メーカーからマッサージチェアの駆動装置における研磨の業務を受注。
自動車部品の製造で培われた高い技術が評価されたのです。

中小企業は「営業活動」にチャレンジ

これまで技術力ある中小企業は、大手メーカーの下請け・孫請け構造の中で、得意先を広げるなどということは考えようもなかったのです。
大手メーカーとしては仕事で縛ることによって、実質的には技術を独占してきたともいえます。
それが、この不況によって環境が激変。
売上の100%を特定の大手メーカーに依存してきた技術力ある中小企業にとれば、下請構造から脱却して顧客を拡大するチャンスです。
世界に誇るわが国有数の大手メーカーが評価して仕事を委託する技術力を持っているのですから、しっかりとその技術力が伝われば、採用したいという企業は間違いなくあるのです。
必要なのは、その技術力を伝える活動・・・すなわち「営業活動」です。
大手の下請けに甘えてきた中小企業は、営業活動をしたこともない会社が多いのが現実。
どう営業していいかわからないという経営者もいますが、営業は「自らの技術を知っていただき、相手のニーズに提案する」という単純なこと。
売上回復をただ待つだけの中小企業と、果敢に営業をする中小企業とで、今まさに、大きな差がつく時なのです。